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仮想通貨交換業者の最新決算まとめ(コインチェック・GMOコイン・ビットポイントジャパン)

減退する個人の投資意欲にどう対応するかが課題

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上場企業系の仮想通貨交換業者3社の決算が出そろう

 2018年6月末時点の決算発表が一巡し、上場企業系の仮想通貨交換業者の最新決算状況も明らかとなりました。

 今回は仮想通貨交換業者のうち、上場企業の決算資料から売上や利益の状況が分かる以下の3社について最新の決算を簡単に解説します。

  1. コインチェック (マネックスグループ子会社)
  2. GMOコイン (GMOフィナンシャルホールディングス子会社)
  3. ビットポイントジャパン(リミックスポイント子会社)

一部取引自粛中のコインチェックは赤字転落

 マネックスグループ子会社のコインチェックは2018年4-6月の売上高が9億円、営業利益相当額が3億円の赤字となりました。

*マネックスグループ決算説明資料より

 

 2018年2月~3月と比べるとおよそ1か月あたり70%の減収、ビットコインが最高値をつけた2017年12月を含む2018年3月期の通期売上と比べると1か月あたり95%もの減収となっています。

 ネムの流出事件を受け一時停止していた売却注文の受付を再開したことによる顧客の仮想通貨売却が一巡したこと、匿名通貨の取り扱い中止に加え、アルトコイン販売所の新規取引を引き続き停止していることなどが大幅減収の理由として挙げられます。

 コインチェックは当初、6月中の仮想通貨交換業登録と営業の全面再開を目指していましたが8月20日時点で金融庁の登録はできておらず、ビットコイン取引所による売買・アルトコイン売却以外の取引再開もできていない状況です。今後の業績回復のためには仮想通貨交換業者の登録がおりることが必須条件となりそうです。

GMOコインは大幅増収、黒字転換も取引高が減少

 GMOフィナンシャルホールディングス傘下のGMOコインは2018年4~6月の売上高が14.2億円(前四半期は1.92億円 7.4倍)、セグメントの営業利益が5.04億円の黒字(前四半期は7.62億円の赤字)の増収・黒字転換となりました。

*GMOフィナンシャルホールディングスの決算短信、決算説明資料より

 

 2018年1月に相場急落によってポジション評価損が拡大し、約5億円の損失が出たもののその後のカバーロジックの見直し等の各種施策の実施により収益が安定化したことが4-6月期の売上増と四半期の黒字転換につながったようです。

 しかしながらGMOコインの売買代金はピークの2017年10月~12月と比べ6.5%の水準まで落ち込んでいます。

GMOフィナンシャルグループの月次開示、決算説明資料をもとに当社集計

 GMOコインは現在の仮想通貨販売所と仮想通貨FXに加え板取引ができる取引所の開設も発表しています(当初8月15日開始予定だったものの現在延期中)。

 収益性の向上をバネに取引所の開設によって取引高を増やすことができるかが注目されます。

ビットポイントジャパンは前年比大幅増収増益も前四半期と比べると減収減益

 リミックスポイント子会社のビットポイントジャパンは2018年4~6月期の売上が9.06億円、営業利益が5.3億円となりました。

*リミックスポイントの決算短信より

 

 売上は前年同期比229.9%増、利益は同157.1%増となりましたが急激に売上・利益が拡大した前四半期と比較すると大幅な減収減益となりました。

 ビットポイントジャパンは20日、本田圭佑をイメージキャラクターに起用することを発表しています。今後は積極的なPRによって顧客基盤の拡大を狙っていくことで業績の拡大を目指しすことが予想されます。

不確定要素の多い業界の今後。仮想通貨交換業者は個人の投資意欲を取り戻せるか

 仮想通貨交換業者3社の決算を見ると、売上もしくは売買代金で前四半期と比べて苦しんでいることを読み取ることができます。

 2018年1月のコインチェックNEM流出事件を発端として多くの仮想通貨交換業者やみなし業者が金融庁から行政処分を受けたこと、ビットコインの価格がピークから3分の1以下になったことなどを理由に、ビットフライヤーやQuoineなどを含めたビットコイン取引所の国内取引高も2017年12月と比較し2018年6月は85%減少(現物取引*)しました。このように個人の仮想通貨に対する投資意欲が減退していることが取引高の減少、売上の減少を招いている可能性が高そうです。

 金融庁は仮想通貨交換業等に関する研究会を実施し次の規制に向けた検討を始めているほか、業界各社で構成される日本仮想通貨交換業協会も自主規制団体の認定を申請するなど、国・業界をあげて仮想通貨業界の健全化を進めようとしています。SBIバーチャルカレンシーズの営業開始やbitflyerの新規顧客受け入れ停止など業界内の動きもめまぐるしく変わる中、金融庁は100を超える登録申請中の仮想通貨交換業者に対する審査を再開する見込みで、今後さらなる競争激化も予想されます。

 今後の規制の枠組みが定まらず、仮想通貨の価格もどうなるか先行きが見えない中で競争が激しくなる可能性が高まっている仮想通貨交換業者。業績回復のためには個人の投資意欲をどうやって取り戻すかが重要なカギとなりそうです。

 *データ出典:Bitcoin日本語情報サイト「日本の月間取引高(BTC)」より https://jpbitcoin.com/market/volume